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サラリーマンが余暇でゲームをつくる日記
by caliyan
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ゲームの本質とは…3 ~パズルゲーム

パズルゲームというジャンルを考えてみる。まずパズルとパズルアクションは分けて考えたい。テトリスやぷよぷよなどどはパズルアクションである。ロードランナーやソロモンの鍵もそういえるかもしれない。倉庫番などがパズルゲームと言える。パズルとは瞬時の判断ではなくじっくり考えられるものだと思う。テトリスなどはブロックを組み合わせて消していくゲームであるが、頭よりも瞬時の判断、反射神経のゲームである。とはいえ多くのテレビゲームのパズルゲームも時間制限があるものが多いので純粋なパズルゲームはあまり多くないかもしれない。謎解きゲーも一種のパズルゲームと言えなくもない。バイオハザードやクロックタワーなどの脱出系は、ここでアイテムAを手に入れてあそこでアイテムBと組み合わせて使用する、などとパズルっぽい要素を多々含んでいる。また逆転裁判も発言者の矛盾の指摘や裁判の状況に応じて適切な証拠品を提出したりとパズルゲームと一種と言えるかもしれない。つまりパズルゲームは製作者が作成した問題を解くゲームの一種とも言える。

さて、前回で多くのRPGの戦闘は大衆的(難易度が低い)にならざるを得ず、戦略的と言えるものはほとんどないと書いたが、プレイヤー次第で戦略的に遊ぶことは可能ではある。それは多くのやり込みのつわもの達がやっているように、低レベルクリアや1人パーティ、魔法やアイテムを自ら制限してクリアを目指すのである。FF5やFF6などでレベルを初期状態のままでクリアするレポートを見たことがあるが、彼らの工夫と創意には脱帽せざるをえない。(興味のある方はhttp://nyusuke.s15.xrea.com/game/ff5/)自ら課した制限以外のありとあらゆるものを利用する、工夫する。これこそ戦略的と言えるものである。この過酷な環境での、使える条件の組み合わせて状況を打破する様はパズルゲームに通じるものがある。しかし当然ながら製作者はプレイヤーが最低レベルでクリアすることなどは想定しているはずもないのでこれらの極限クリアの問題は意図的に作られたものではない。

もし私がある程度の高難易度のRPG戦闘をデザインしなければならないのなら、上記の場合とは違ってかなり意図的にパズルゲーム的要素を含めなければならないということになる。人対人の戦闘なら自然とある程度の戦略性は生じてくるのだが、人対AIでは製作者が戦略的になるようデザインせねばならない。このことは楽な作業ではないのだが、もし主人公キャラの成長を固定とする、すなわちレベルによる能力アップも固定、覚える魔法も決まっているのならそれほど難しいことではない。この場合はプレイヤーは私の設計したとおりの道順どおりに後追いすることになる。つまり融通性がなくなる。しかし今回のゲームのコンセプトの一つに組み合わせ多様性の確保があるので、キャラの成長と覚えていく魔法もプレイヤーによって千差万別が理想的であり、ある程度の能力の広がりを持ったキャラに対してクリアを保障しなければならない。この広がりを狭めてしまえば、成長の多様性の確保が意味をなさないことになるし、逆に広げればそれだけ戦闘の難易度が低下することになる。FF5のようにジョブチェンジで戦闘によって能力をカスタマイズできたらこのパラドックスはある程度は解消できるかもしれないが、今回それはやらないので、さて、相当骨の折れるゲームバランス調整になりそうだ。。。
ゲームの本質とは…3 ~パズルゲーム_a0060560_1185195.gif

by caliyan | 2005-12-24 10:56 | ゲーム論一般
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