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サラリーマンが余暇でゲームをつくる日記
by caliyan
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萌えるキャラとは

今までは3回は戦闘のお堅い考察ばかりだったので、少し趣向を変えて、「萌え」について。本質シリーズの最初に、ゲームの本質を考えるためにまずグラフィックは除外すると書いたけど、このグラフィックがゲームの完成度に影響することは間違いない。しかしグラフィックが真の意味でのゲームの本質に影響することはないのも間違いないと思う。

漫画やアニメをそのままゲームにしたキャラゲーはもちろん、いわゆるギャルゲー、そしてエロゲーだけでなく、RPG、アドベンチャー、格闘ゲームでさえもグラフィックによるゲームの受ける印象の違いは非常に大きい。グラフィックが非常に進化した現代においてはこれらのゲームはいくらゲームシステムがよくできていても、グラフィックがしょぼかったりユーザーに好みにあってなかったら即売り上げ減に直結してしまうはずである。このことが良いか悪いかはわからないが、現代のゲームはCGとは切り離せないところまできている。グラフィックにコストをあまりかけたくないならば、携帯ゲームに行くしかないが、携帯ゲームでさえ複雑な3DのCGはまだあまり要求されないものの、多くの消費者に受け入れるグラフィックのデザインを考えなければならないことには変わりないだろう。

私もゲームを作る際はいくらグラフィック重視でないとはいえ、少なからずこのことを考えなければならないかもしれない。女の子キャラも出すので、どうせなら魅力があるキャラを作った方がよい。とりあえず女性キャラだけに限定して考えるのならば「萌え」るキャラということになる。誤解を恐れず言ってしまえば萌える女性キャラがいないゲームは女性キャラがいないのと同じなのだ。

一つ言えることは自分(製作者)好みのキャラクターで埋めていったら多くの人に受け入れられることに失敗するということ。一番の例はFF8のリノアだろうか。ヒロインが31人でてくる漫画「ネギま!」では、キャラ作りの際に作者の好みは極力入れずに読者層が求めるニーズを徹底調査し行っていったという。そのせいか?ネギまは大ヒットし多くの人に受け入れられていると思われる。それとも30人以上もだせば、ほとんどの人にはそのうちの数人はヒットするということなのかもしれないが。。。

ここで一つ取り上げたいことがある。このブログでも度々取り上げてるDQ&FFのキャラについて。数年前に2chのFFDQ板において女性キャラの最萌トーナメントが行われた。当時はFF10とDQ8は発売されていない。(http://swakka.hp.infoseek.co.jp/)

ベスト8は以下のとおり

優勝 ムーンブルク王女 (DQ2)
2位 ティナ (FF6)
ベスト4 ファリス (FF5)
      ビアンカ (DQ5)
ベスト8 オヴェリア (FFT)
      王女 (DQ5)
      導師 (FF3)
      リディア (FF4)

私がこの結果が出たときに少なからず驚いた。ムーンブルクの王女!?
私の記憶する限り、犬から戻って仲間になるときとエンディングの直前でほんのわずかしかセリフのなく、また主にPSなどには到底及ばない表現力のファミコンの絵であり、キャラの性格の設定などなにもないこのキャラが、、、優勝したのである。他のベスト4のキャラはいずれもスーファミとはいえセリフも役割も大きいキャラばかりだ。マンガや同人誌などである程度のマニアにはゲーム以上のキャラ付けは自然となされたとはいえ、グラフィックの表現力が萌えに必ずしも影響を及ぼさない例で言えるかもしれない。
この例だけで判断するのは短絡的かもしれないが、都合の良いように解釈させてもらうと、たとえ上手なイラストCGがなくとも、小さいドット絵でも、あまりセリフがなくても、萌えるキャラは作れると言うことだ。むしろ変にセリフや設定がない方がプレイヤーの妄想がはいる余地が十二分にあるということでもある。ベスト8の導師やベスト8には入っていないが、ムーンブルクの王女以上に設定どころか名前すらないDQ3の女僧侶や女賢者も接戦で検討していた。トーナメントを見ていると、導師はネコミミという設定、DQ3キャラは一枚の公式イラストとわずかな情報から投票者が妄想を膨らませていたようだ。最近のRPGのキャラは音声付で喋ってくれるし、動いてくれるし、着替えてくれる。このことは進化ではあるのだが、それだけプレイヤーの妄想が入る余地を削っていることもたしかだ。
私のゲームではキャラに世代交代がある予定なので特定のヒロインとはいないし、あえて萌えを狙っていくようなことはしないのだが、この事実を一応は頭に入れて開発するつもりではいる。
by caliyan | 2005-12-30 01:18 | ゲーム論一般
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